第66回NHK杯(佐藤名人vs山崎八段)の感想
11月13日に放送された第66回NHK杯2回戦(佐藤天彦名人vs山崎隆之八段)は、119手で佐藤天彦名人が勝ちました。
棋譜は下記の公式サイトでご覧ください。(月曜日に更新されます)
NHK杯テレビ将棋トーナメント
<感想>
棋譜は下記の公式サイトでご覧ください。(月曜日に更新されます)
NHK杯テレビ将棋トーナメント
<感想>
本局は名人vs初代叡王、しかも解説が羽生三冠で、誰もが楽しみにしていた好カード。
両者ともに居飛車党なので、本局の横歩取りは想定内。佐藤名人が先手で、最近流行りの△5二玉+△7二銀型。
序盤から激しく斬り合うタイプではなく、小技を駆使する落ち着いた展開になっていたと思います。
羽生三冠が最も驚いていたのは、山崎八段の72手△1七歩成。そこは△7四同歩と一旦受けに回ることが予想されていたのですが、山崎八段が選んだ△1七歩成は駒を取り合い、大乱戦必至の最も激しい変化。
そして、その強気の姿勢が功を奏したのか、しばらく進むと山崎八段大優勢!
先手玉に王手が掛かりだすと、もやは、山崎八段がどうやって寄せきるか、見所はそれだけになっていたと思います。
ところがここに来て、佐藤名人の真骨頂である、名人戦でも見せていたあの粘り強い受けが、NHKスタジオに再来。いつしか盤上にあったのはあやしい局面。頭を抱える山崎八段。そしてついに受けに回らざる得なくなった一手110手△2一歩。
佐藤名人の見事な大逆転劇でした。
ところで、実は激指によると、98手△3四銀に代えて△7七角成だったならば、詰めろで受けがなかった模様。
中段玉で頭の丸い駒(角と桂)が入り乱れると、トッププロでも錯覚を起こすということでしょうか。
観ている人を熱くさせる、素晴らしい対局だったと思います。
<コンピュータの形勢判断>

※青色は激指14七段+、赤色はGPS将棋
※コンピュータの判断が正しいわけではありません。
両者ともに居飛車党なので、本局の横歩取りは想定内。佐藤名人が先手で、最近流行りの△5二玉+△7二銀型。
序盤から激しく斬り合うタイプではなく、小技を駆使する落ち着いた展開になっていたと思います。
羽生三冠が最も驚いていたのは、山崎八段の72手△1七歩成。そこは△7四同歩と一旦受けに回ることが予想されていたのですが、山崎八段が選んだ△1七歩成は駒を取り合い、大乱戦必至の最も激しい変化。
そして、その強気の姿勢が功を奏したのか、しばらく進むと山崎八段大優勢!
先手玉に王手が掛かりだすと、もやは、山崎八段がどうやって寄せきるか、見所はそれだけになっていたと思います。
ところがここに来て、佐藤名人の真骨頂である、名人戦でも見せていたあの粘り強い受けが、NHKスタジオに再来。いつしか盤上にあったのはあやしい局面。頭を抱える山崎八段。そしてついに受けに回らざる得なくなった一手110手△2一歩。
佐藤名人の見事な大逆転劇でした。
ところで、実は激指によると、98手△3四銀に代えて△7七角成だったならば、詰めろで受けがなかった模様。
中段玉で頭の丸い駒(角と桂)が入り乱れると、トッププロでも錯覚を起こすということでしょうか。
観ている人を熱くさせる、素晴らしい対局だったと思います。
<コンピュータの形勢判断>

※青色は激指14七段+、赤色はGPS将棋
※コンピュータの判断が正しいわけではありません。
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2016-11-13 │ NHK杯 │ コメント : 4 │ トラックバック : 0 │ .