藤井聡太四段 炎の七番勝負第5局の感想 - 将棋のブログ

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藤井聡太四段 炎の七番勝負第5局の感想

4月9日にAbemaTVで放送された藤井聡太四段 炎の七番勝負第5局(VS深浦康市九段)は、122手で藤井聡太四段が勝ちました。七番勝負は現在、藤井四段の4勝1敗。

第6局は4月16日(日)の19時からAbemaTVで放送されます。

<対戦相手>
第1局 増田康宏四段(藤井四段の勝ち)
第2局 永瀬拓矢六段(永瀬六段の勝ち)
第3局 斎藤慎太郎六段(藤井四段の勝ち)
第4局 中村太地六段(藤井四段の勝ち)
第5局 深浦康市九段(藤井四段の勝ち)
第6局 佐藤康光九段(4月16日)
第7局 羽生善治三冠(4月23日)


<感想>
いよいよ本局からはA級棋士が登場。本局で登場したA級棋士は「根性の塊」と称賛されている深浦康市九段。羽生三冠から王位を奪取した実績があります。

戦型は深浦九段先手の相矢倉でやや古い形の定跡形。藤井四段はこの企画で初めての後手番。

深浦九段が49手▲5五歩以下▲4五歩~▲1五歩~▲3五歩と、相居飛車にありがちな突き捨ての連続で開戦したのですが、その時は攻めている深浦九段が良いのではないかと解説されていました。

ところがしばらく進み、藤井四段が66手△7五歩と反撃の突き捨てを入れると、どうやら藤井四段も悪くない模様。むしろ、そこからさらに進んだ75手では深浦九段が▲3四飛と飛車を切る(銀と交換)勝負手を放っており、局面は藤井四段ペースになっていたようです。

藤井四段も意識していたのか、そのあたりからは時間を使って慎重に読んでいました。

しかし、簡単に土俵を割らないところが、さすがはA級棋士。終盤の85手で深浦九段が▲8七歩と後手の飛車角の利きをいっぺんに遮断する焦点の歩を打った時は、逆転すら起こっていたかもしれません。

その一手が好手であることは間違いないのですが、その好手は咄嗟に指したのではなく、その局面になるように深浦九段が誘った旨を橋本八段が解説していた時、「そうなのだろう」と素直に思い、A級棋士のすごさがなんとなく伝わってきました。

その手を境に藤井四段も切れ負けになる寸前で慌てて指すようになり、かなり際どい終盤戦になっていたことは確か。97手▲9五桂や、タダ捨ての101手▲8五桂など、深浦九段側から根性の粘りの一手が出ていて、かなり白熱した終盤戦になっていて、かなりおもしろかったです。

しかし、両者とも30秒将棋になってしまっている中、読み勝ったのは藤井四段。最後は19手詰め(by激指14)を余裕で詰ましていました。

藤井四段の終盤力が長けていることは、以前の杉本七段の解説でも聞いていましたが、そこに秒読みの条件が加わると、すでにプロの中でも相当強い方なのだろうと、そういう気がしました。

そう言えば、19歳で竜王を獲った頃の羽生三冠も、終盤が異常に強いことで有名でした。

さて、七番勝負は藤井四段の4勝1敗となり、既に勝ち越しが決定しました。

今回のメンバーを相手に勝ち越しはさすがにスゴイ。

あと、幾つを勝つことができるのか!?残りも全部、藤井四段の応援で観戦します。


<コンピュータの形勢判断>
炎の七番勝負第5局 形勢評価グラフ
※青色は激指14七段+、赤色はGPS将棋
※コンピュータの判断が正しいわけではありません。

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コメント
非公開コメント

No title

本当に凄いですね・・・
勝つことを期待していましたが、正直、深浦先生には経験の差で負けるかと思っていました。
自分の予想を覆してもらえたし、終盤の妙も見せてもらえたので、
今日も大満足でした。
結果がどうあれ、あと2局でこの企画が終わると思うと、
なんか、後に続くものが欲しくなりますね・・・

2017-04-09 23:44 │ from near

Re:

私は深浦九段が一時的に逆転した豪腕も結構おもしろかったです。

でも藤井四段の若さと強さを兼ね備えたラストスパートのすごさは、やっぱりおもしろかったですね。

後に続くものは、名人戦はまだ随分先のこととして、他の棋戦はきっと近い将来に挑戦者決定リーグなどに名を連ねてくると思いますよ。

2017-04-10 15:50 │ from 阪田

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