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elmoと二枚落ちを指してみた

将棋所二枚落ち開始局面

第27回世界コンピュータ将棋選手権でPonanzaを相手に2戦2勝して優勝したelmo。

それが無料で公開されているということで、早速ダウンロードしました!

将棋所で動かすのが普通ですが、そのセッティングがむずかしい。

やり方を紹介したサイトは幾つかあるのですが、私が読んだ3つのサイトはそれぞれが、どこかしら分からない部分があったり、その後置かれているファイルの状況が変わったのか説明文と表示されているものが微妙に違っていたりして、一つのサイトの説明だけでは完成することができず、3つのサイトを熟読することで、なんとか完成にたどりつきました!

なお、コンピュータに詳しい人が読めば、一つのサイトでも完成させることができるのかもしれませんが、普通の人だとなかなか難しいと思います。

また、私の完成品はソフト名が「YaneuraOu 2017 Early」と表示されるのですが、たぶん「elmo」が出来上がっているのだろうと思います。(名前を手動で変更しないとそうなるらしい)

激指14と対局させたところ、半分以下の消費時間で激指14の「Pro+」をフルボッコにしていたので、たぶん「elmo」になっているのだろうと思います。たぶん。(笑)

他にも対局開始時に読み筋のところに「Eval File = elmo(WCSC27)」と表示されるので、elmoで間違いないです。たぶん。

それで、2~3ヶ月前の「Ponanzaに勝てたら〇百万円」の折、全国の強豪が飛車落ちでも勝てず、「二枚落ちでもプロ以上では?」といったこと声が囁かれる中、私は「いくらなんでも、それはないだろう」と思っていました。

私は激指14の二枚落ちなら、本気で戦えば5割以上を勝てる自信があり、幾ら最新の将棋ソフトが激指よりも400点も800点も強かったとしても、コンピュータがいつなんときも穴熊や美濃を最強だと信じてる限り、二枚落ちでプロに勝てることを信じられなかったりしています。

しかし、五~六段格らしいPonanzaの開発者の方が二枚落ちで苦戦している話もあり、ならば私では勝てないのだろうかと思いつつも、それを実際に体験してみないことには信じるのが難しく、そうは言ってもPonanzaと指す機会は皆無。

そういうわけで悶々とした日々を暮らしておりました。(←面白いことを言おうと思って、今つくった。本当はそんなこと、どうでも良かった・笑)

そんな折、Ponanzaよりも強いソフトが彗星のごとく現れて、しかも、無料で自分のパソコンに取り込むことが出来る、おお!ラッキー!、ならば、それと二枚落ちで勝負だ!という流れがあったわけであります。

それで、セッティングのやり方をネット上で探し、それは簡単に見つかったのですが、書かれている通りにやろうとしてもこれがなかなか上手く行かない。

はい?その話は聞いたからもういい?

それではお待たせしました!

ついに最強コンピュータとの戦いを実現させたのが下の棋譜。

阪田大吉 vs elmo(electric monkey)
持ち時間:20分切れ負け


※棋譜を見るにはFlashを動かせる環境が必要です。

まあ、私が何年か前に編み出したコンピュータ対策で楽勝でした。本当は角をとられて危なかった局面もありましたけど。(激指やBONANZAを倒すため、その昔、開発した)

いずれにしても、二回に一回は勝てそうだと思った次第。もちろん、本物のelmoはもっと大掛かりなPCで動かして、もっと強いはずで、私が対戦したのはパワー不足のelmoですが、それを考慮しても、二枚落ち上手の基本的な考え方が出来ていないので、二枚落ちでプロに勝てるとは考えにくかったりします。

二枚落ち定跡を実戦で練習したことがない私は、プロと二枚落ちで対局しても100回に1発も入らないでしょう。プロを立てているわけでもなんでもなく、それが真実です。

確かにelmoの二枚落ちは激指14の二枚落ちよりかは強いのですが、その平手が400点も800点も強いのに対し、二枚落ちでの棋力向上は100点くらいではないかというのが、私の見立て。

vs elmo投了図

私がこれまで対戦してきた最強コンピュータと違って、穴熊崇拝思考ではないようなので、激指やBONANZAに比べると少し手ごわくなっている気もしましたが、依然として陣形が低いので、どこかに私でも攻略できる隙が生じるようです。

たぶん、二枚落ちの方は機械学習で大局観を養ってないので、昔のコンピュータ将棋のように駒がぶつかりだすと異常に強い反面、序盤が弱いのではないかと思いました。

こんなエラソーなことを書いて、「まさかマグレで勝てただけではないだろうな」と不安になり、もう一局やってみたのですが、やっぱり私の勝利。さらに勝ち越せる自信が増した次第。(※2局目も上のフラ盤のプルダウンメニューから見ることができます)

例えば2局目63手の局面が興味深いところ。elmoが評価値を400くらいに戻したと判断していたようです。

vs elmo2局目63手

elmoに限らず、激指14も評価値500~600くらいだと判断しています。私の方は入玉を成功させ、あとは玉の周りを成駒で固めるだけなので、仮に飛車や角を取られることになったとしても、もう負けることはないと判断していました。

最新世代のCore i7、メモリ32Gとかでグオングオン言わせながら長時間検討させると、評価がどのくらい変わるのかは知りませんが、おそらくはそこまで悲観した数値は出てこないのだろうと思います。(私のPCで長時間検討すると1000前後に落ち着きますが、いずれにしても初期局面から比べると随分盛り返していると判断している模様)

なお、二枚落ちに関してはPonanzaの方が強い可能性もありますし、そもそも私が対戦したelmoはパワー不足で、随分とダウングレードした代物であったことは繰り返し書いておきます。

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コメント
非公開コメント

No title

「二枚落ちでプロに勝つのでは」と言っている人は駒落ちにそれほど詳しくなく、レート差などから単純計算しているのではないかと思います。

プロの棋力があれば、相手が将棋の神(最善手のみ)であっても二枚落ちで勝てないことは無いと思いますよ。もちろんポカなどをしないことが前提ですが。

2017-05-13 21:19 │ from -

No title

将棋の神さまでも2枚落ちではプロには勝てないでしょうね。
2枚落ちは人間に解を出せる、とまでは言うつもりはありませんが、本将棋の宇宙の如き深みを思えば、(棋力が一定以上の下手を相手にする時)あまりにも下手が必勝すぎるのです。

本将棋のレーティングを2枚落ちに変換しようとしても、2枚落ち上手のレーティングは人間にすら閾値が見えてしまっているため、これからどれだけソフトが本将棋で雲の上に行っても、2枚落ちでは勝てる、という状況がずっと続くかと思います。

2017-05-13 22:00 │ from -

恐らくですが

阪田さんの考察、指摘の通りだと思います。
パソコンのスペックやソフト独特の指しまわし対策が大きいのだと思います。

今のソフトがどれだけ強くても「一発が入りそうだ」などのざっくりした見立てはソフトには出来ませんし、そもそも、ソフトが学習を重ねすぎると今度は特定の場面では100点を出すけど、それ以外では0点を叩き出す可能性、つまり「歪み」が出てくるらしいです。

昔、ゲームセンターでテトリスだけ物凄く上手い人がいましたが、そういうのと同じようなものだと考えています。

2017-05-13 23:44 │ from しきな Edit


urlからelmoの一式をまとめダウンロードできますよ。

また、できれば2枚落ちのelmoのスペックも公表してくれると参考になります。。。。。。。

2017-05-13 23:56 │ from elmoのダウンロード Edit

No title

内容もそうですが、elmoが「electric monkey」の略だったことに驚きました(笑)
セサ○ストリートからかとばかり思っていたw

私も自分のPCに屋根裏王+elmoを入れて、
棋譜並べに使ったりしていますが、大半は評価値で
「ああ、この局面はやはり先手が良いんだな」みたいな、自分の補足に使う事が多いですね。
後、たまになんですが、今後の展開をどう考えても(私からみたら)先手よし(後手よし)なのに、
評価値が逆になっている時があって、そういう時は素直に自分の考えが間違っていると認められるようになりました(笑)

そもそも私はCPUに挑もうという気さえ起きないので、
阪田さん、凄いなと思います。おめでとうございます。

2017-05-13 23:58 │ from near

返信

21:19のコメントの方へ

おっしゃられていることに概ね同意です。ただ、高段クラスの実力を持つPonanzaの開発者の方が二枚落ちでPonanzaに負けた旨をツイートしていたのを見て、「ひょっとして」という思いがあったりします。


22:00のコメントの方へ

二枚落ちに詳しくない私には、おっしゃられている内容がとてもおもしろかったです。私も激指14から1年ちょっとで二枚落ちの事情がそんなに激変するものなのだろうかと半信半疑でしたが、相手がPonanzaではないにしても、最強コンピュータのひとつに勝てたので安心しました(笑)


しきなさんへ

テトリスの例え、おもしろいですね。歪みが出てくる話も、奥の深さがあるような気がして、とてもおもしろいです。


elmoのダウンロードさんへ

elmoが動くスペックでやってますよ。


nearさんへ

あの味わい深い存在を思い出しますよね。私もそれかと思っていました。今はelastic monkeyの略に変わったらしく、名称の方も進化しているようです。

コンピュータの平手の大局観は人知を超えていて真理に近いとは思うのですが、こちらはコンピュータのように正確に指すのは無理なので、どうしてもズレが生じますよね。

2017-05-14 08:21 │ from 阪田

No title

大変面白い記事でした。
神様のレーティングを∞、たとえ神様相手でもR3000くらいの人ならば、二枚落ち以下ならもはや必勝手順をなぞれると思えば、駒落ちの手合い割をレーティング差で表現するのは矛盾が生じると思いますね。

たとえ人間同士で指してもR400とR1400、R1400とR2400のR1000差同士が二枚落ちで指したら、勝率は全然違う感じです。

2017-05-14 12:57 │ from -

12:57のコメントの方へ

おっしゃられている後半部分がおもしろいですね。言われてみると、そう考える方がしっくり来る気がします。

2017-05-15 13:05 │ from 阪田

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